ボロ物件の天敵、雨漏り。
雨漏りが確認できた時点で購入を見送りましょう、という見解もよく見られます。
もちろん、取り壊しになってしまうような物件を買ってしまうのは論外で、その判断は正しいです。
ただ、リスクを極端に嫌い、絶対に安全な物件を求めても、なかなかいい物件には巡り合えません。
しっかりリスクに対処すれば、超高利回りな物件になるのに、みすみす逃してしまうことにもなりかねません。
ましてや、築古物件を買おうとしているのであれば、高い利回りを期待していると思います。
そういった物件を手に入れるには、リスクを排除する能力をつけることが重要になってきます。
上手くできれば、リスクも少なく、収益性の高いボロ物件として購入できます。
リスクをしっかり処理して低リスク高収益に仕立て上げるのが、ボロ物件購入の醍醐味なので、是非習得していただきたいスキルです。
今回はそんなリスクだらけの雨漏りしているボロ物件でも、低リスクなもの、基本的には買ってはいけないものを紹介していきます。
実は雨漏りじゃなくて、ただの排水トラブルかも
排水管の詰まりによる雨漏り
屋根から伝ってくる雨は軒樋より集水器に集められ、排水管を伝って地面まで流されます。
この雨どいの機能によって屋根から雨が垂れることなく排水がされるのですが、長い間掃除をせずにいると、ゴミや落ち葉などが溜まり、雨どいが詰まってしまいます。
ここで詰まってしまうと軒樋にも当然水が溜まり、構造によっては雨が建物の中まで逆流してしまうことがあります。
なので、雨漏りが起こっている周辺の屋根を調べ、近くに雨どいがないか確認してみましょう。
排水経路を確認して、ゴミや落ち葉など、詰まりの原因を取り除けば雨漏りがなくなる可能性が高いです。
コーキングの劣化による雨漏り
ウレタン防水や、コーキングなどのジョイント部分からの雨漏りも考えられます。
基本的に屋根材や壁面は滅多なことでは劣化せず、仮に劣化したとしても、防水シートや防水層により、水が浸透してくることはなかなかありません。
ただ、それらの接合部分である、コーキング箇所は寿命が短く、劣化した部分から雨水が染み込んで雨漏りをしてしまうのです。
また、陸屋根、モルタル塗り仕上げの壁の場合も、防水塗装が施されており、こちらも劣化により雨漏りの原因となるので、定期的に塗り直しをする必要があります。
まあ、定期的にと言っても10年単位の話です。
これらが原因で雨漏りがしている場合は、対処しやすく、修繕費用も比較的安価です。
特に排水管の詰まりの場合、ゴミが溜まっているだけだったら自分で掃除すれば完了ですからね。
0円で済んでしまう場合もあります。
こういったことを知っていれば、雨漏り物件をチャンスと捉えて検討できるようになりますよね。
雨どいの詰まりなんて結構な確率で起こるので、雨漏りだからとスルーするのはもったいないです。
リスクが高く、あまりお勧めできない雨漏り原因
屋根そのものが痛んでいる
瓦やスレートのような屋根材が割れるなど、屋根そのものが破損したりして雨漏りしている場合、手を出さない方が賢明です。
こうなった場合、屋根そのものを変える必要があり、費用が大変なことにいなるので、安さを重視したボロ物件には向いていません。
また、屋根材そのものが破損していなくても、築年数が経ったボロ物件の屋根からは、ひたひたと浸透してきてしまう場合があります。
目立ちはしないものの、天井にうっすらと雨染みができてたり、天井がカビてたりしたらかなり怪しいです。
これは、瓦やスレートなどの屋根材を野地板に固定する際に打ち込む釘が原因で、ボロ物件などの築年数がかなり古いと杭が劣化した部分から水が浸透してきてしまうのです。
こうなってしまっても修理の施しようがなく、屋根材や防水シートもろもろ取り替えなければいけません。
この二つの場合、費用がかさんでしまい、下手したら物件金額を上回ってしまう可能性すらあります。
それでも利益がでるなら検討してみるのはアリですが、基本的には手を出さない方が無難かと思います。
検討できそうなら、大工さんなどの専門家に同行してもらい、雨漏りの状況を見てもらいましょう
どういった雨漏りがあるか把握していても、実際にどの程度の雨漏りなのか、修繕費用はどのくらいになるのか、わからないと思います。
自分では大丈夫だと踏んでいても、見逃していて実は重大な欠陥を抱えていた物件だった、ということもありえます。
そんなことにならないよう、しっかり専門家に見てもらって見積もりまで出してもらうことが大事です。
修繕費用がわかることで、本当に買っても収益がでるか事前に確認できますし、雨漏りじゃなくても、他の欠陥が見つかり、リスクを回避することもできます。
雨漏り修繕の見積もりを出してもらったら、価格交渉の材料として使用しましょう。
売主は雨漏りの事を織り込んで販売金額を設定しているかもしれませんが、実は正確に把握していないということもあります。
特に根拠も説明せず指値をしてしまうと、「売主の事も考えず、ただただ安く買いたいんでしょ」という印象を与えてしまい、その後の交渉を難しくしてしまいかねません。
そこで、見積もり費用を提示、修繕したからといって完治するものではなくリスクを背負っている、ということを丁寧に説明すれば、指値に応じてくれる可能性は高まります。
雨漏りの取り扱いはなかなか難しいです。特に元々の金額が安いボロ物件だと、修繕費用で爆死してしまうことも十分あり得ます。
けれど、うまく扱えれば、普通のボロ物件以上に利益の出せるお宝物件であることも確かです。
買えるチャンスがあるときに、購入しても大丈夫かの指標を立てて、しっかりリスクヘッジしましょうね。
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