新築アパートを運営することのメリットとは何でしょう。
安定した入居付け、金融機関からの融資が受けやすいなどが一般的に挙げられると思います。
特に金融機関から融資を受けやすい、というのは安全な投資である、というお墨付きのようなわけです。
投資というのは安全なものほどリターンが低く、危険なものほどリターンが高いわけですから、安全な投資で大きく儲けられることは普通あり得ません。
にも関わらず、新築なのに利回りの高い物件があったりします。
こういった物件は必ず何かしら問題を抱えており、それを知らずに高い利回りだけを見て買ってしまうと悲惨な目にあいます。
では、利回りの高い新築アパートにありがちなリスクを紹介していきます。
利回りの高い新築アパートが不動産投資の上で抱えるリスク
賃料設定が高すぎる
新築プレミアム、という言葉をご存知でしょうか。
実需で新築区分マンションを購入したことある方ならご存じあるかもしれません。
新築だから物件の価格が相場より高くなるやつです。
これは賃貸にも当てはまります。
特に日本人は新しい物好きですから、多少高くても、新築物件であれば借り手は着きます。
そういったこともあり、新築物件の賃料は相場よりも高めに設定されています。
ただ、確かに賃料が高くても賃貸はつきますが、高すぎる賃料設定で募集をかけてしまい、全く賃貸がつかないなんてこともしばしばあります。
とくに利回りの高い新築アパートは、利回りを高く見せるために無理やり賃料を上げていることもあります。
賃貸需要、相場を読み間違えると、半年経っても半分以上が空室、なんてこともあり得ます。
資本力のある方であれば持ちこたえることができるかもしれませんが、サラリーマンが副業でするには負担が大きすぎ、最悪の場合しょっぱなから破産してしまいます。
こうなってくると、賃料を下げるなどして対応せざるを得ません。
毎月入ってくる賃料収入が少なくなり、必然的に利回りも下がります。
もともと低い利回りを更に下げる事になってしまうのですから、苦しいことこの上ありません。
賃貸需要のない地域にある
極端なことを言えば、山奥の村に建てたアパートに新しく入居する人なんて人いませんよね。
ここまで分かりやすい地域ならすぐに賃貸なんてつかないなんてことはわかりますが、土地勘のない地方都市の物件となると、意外にわからないものです。
パッと見、人の行きかいがありそうに見えても、実際は過疎化が進み、新規流入がない地域だったなんてことはよくあります。
都市部でも、駅距離が極端に遠く、バスを使わないと厳しいエリアの物件は需要が低いです。
安い賃料を求めるなら、わざわざ駅から遠いエリアの物件を借りるより、賃料相場が安く、駅から近めの物件を選びます。
そういったところは収益性が確保できない可能性が高いですから、その分利回りが高く、価格の安い物件でないと買い手がつきません。
そういったカラクリがあって、新築なのに利回りが高く設定されている物件が出現します。
買い手が見つかりずらい
上の項でも解説しましたが、利回りが高い物件というのは概してリスクが高いです。
新築アパートは建物上の問題点は無いわけですから、外部要因がメインになります。
上記のように賃貸需要がないエリアに建ててしまった物件のほか、近くに嫌悪施設(暴力事務所など)がある場合などが考えられます。
こういったリスクというのは、自分自身で解決できるようなものではないため、非常に嫌がられます。
高い利回りにつられてこういった次項を見落としたり、気にせずにいると、収益も出ず、売ることもできず、泣き寝入りをするはめになるので、慎重に検討しましょう。
新築アパート特有の気を付けたい次項
利回り設定が正常であっても、新築アパートには気を付けないといけない次項があります。
せっかくなのでご紹介しましょう。
二回転目以降の賃料がガクッと下がる
賃貸にも新築プレミアムがあると解説しました。
ということは、二回転目以降の賃料はプレミアムがなくなるため、ガクッと下がります。
賃料が下がるのは、不動産投資においてもトップクラスに痛いダメージです。
賃料収入が下がるのはもちろんのこと、売却においても金額を下げる大きな要因になります。
中古の物件だと下がり幅が緩やかなため、収益性へのダメージも緩やかですが、新築で、一年位で出ていかれしまった時のダメージははかり知れません。
運よく最初の方が10年くらい住んでくれればいいのですが、現実はそうもいきません。
入居づけの際に、長く住んでくれそうな人を慎重に選ばないといけません。
無収入、低収入の期間が長いため、資金を多めに用意しておかなければならない
新築ということは入居者もゼロの状態で建物が引き渡されます。
通常、賃貸がつくまでに2,3か月掛かります。
その間、無収入、低収入の期間が続くので、その分の資金も別で用意しておかないといけません。
リスクの所でも解説したように、賃料設定や需要を読み間違えると、半年経っても半分も空室が埋まらない、なんてことも全然あります。
中古であれば賃貸がついた状態で引き渡されるのでそういった心配は新築と比べて少なく、新築特有の落とし穴と言えます。
新築アパートは大きく儲けるための不動産投資ではない
不動産投資で儲けようとしている人にとって、新築物件は相性が悪く、リスクが高い事がわかりましたでしょうか。
新築物件は、あくまで資産を守るための側面が強いです。
不動産投資でしっかり収益を上げたい方は、中古の物件を選ぶようにしましょう!
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