満室経営のコツは事前の下調べ!相続した長屋を取り壊して需要のある物件へ建て替えた実例
元々祖母が保有していた土地に長屋が建っていたのですが、祖母が亡くなり父と私・弟を含めた3名で相続することになったのですが、建物自体も古く、賃料もそこまで多くいただいているわけではないものでした。
長屋がダメでも、立地は良し。建て替えれば満室経営できるのでは?
相続の際には、家族内でも本物件について会議をしたのですが、そのままこの長屋を保有し続けるのか売却するのかいろいろ意見が出たものの明確な結論は出ませんでした。
私自身は就職で上京しており、相続する土地がどういった立地にあるのか、そもそもどこなのかということを詳細に理解していませんでした。
実際現地を訪れてみたところ目の前が公園であったり、駅から徒歩5分以内であったり、商業施設も充実しているということもあり、不動産経営等について全く無知であった自分でも、ひょっとしたら賃貸物件としては優良な土地なのかもしれないと考えました。
ただ、実際に考えることと行動するのは全く違いました。
まず物件周辺にもたくさんの集合住宅が密集している場所でもあり、そこに新しく物件を立てて入居者がいるのであろうか、採算が取れるのであろうか、この土地に魅力があるのか、あったとしてどういった間取りが好まれるのか…不動産経営を全く知らない自分にとってはどれも未知であり実際に行動に移すまでというのは大変でした。
不動産業者も捨てたもんじゃない。きちんとした提案に納得
それでも相続でこの土地をどうするかは解決しないため、まずは専門家に相談してみようということになりました。
少なくとも2社以上は必要かと思い、実家の建て替えの際にお世話になったA社ともともと私の知り合いのつてで知り合ったB社にご相談をさせていただき魅力的なプランがあるのかお話だけでも聞こうと思いました。
程なくして両社からご回答をいただき、両社ともに不動産経営するには魅力的な土地であるという結論に至りました。
また両社ともに資金計画等も精緻にしていただいており、今回のような3人名義での経営でも1人ずつローンにするのか、自己資金からの充当にするのかヒアリングしていただき、それぞれの資金計画をご提示いただくことができました。
この点不動産経営する中で不安になるポイントかと思いますが、業者さんとよくコミュニケーションをとることで比較的容易に解決できることだということがわかりました。
A社・B社で実際にご提案いただいたもので異なる点は、推奨する間取りの違いでした。
A社にご提案いただたいたのは2LDKと駐車場が1部屋1台ついたタイプ。B社にご提案いただいたのは1Kの部屋タイプでした。
B社のプランだと部屋数が増えて家賃収入も増えるというものだったのですが、A社のプランでは2LDKをご提案いただいた背景についての説明がありました。
満室経営のコツはどんな間取りにニーズがあるかも確認すること!
この土地は、駅からはかなり近いが、市の中心街からは少し離れており学生というよりは若い夫婦がよく住んでいてワンルームよりゆったりした2LDKが好まれていること、そして休日出かける際に自動車で出かけることが多いこと、さらに1度ご入居いただくと比較的長い期間居住していただいている傾向にあるということをデータで提示していただきました。
自分でも何度も現地に足を運んで、近くの公園で遊んでいる若い子供連れのご家族を見ており、資料と印象が近いなとも感じたため、より自分のイメージに近いA社のプランを採用させていただきました。
建築を始めるにあたり、長屋に住んでいただいる方との立ち退き交渉や付近の方々へのご挨拶については業者さんと綿密にコミュニケーションを取らせていただき円滑にトラブルなく進めることができました。
こういった点は、素人では全く知識もなく、そもそもどういった段取りで行えばよいかもわからないため非常にありがたかったです。
途中天候等による作業遅延もなく、当初のスケジュール通り4月を前にして完成することができました。
問題の入居者がすぐ決まるかどうかについては、事前の調査通り、周辺環境がよい点と若いご家族をターゲットとした点がよかったのか案内を出してすぐに全室埋まることになり、ほっとしました。
現在は、経営が始まってまだ約3年といったところになりますが、最初から満室のまま今になっています。
これから時間が経つとともに、建物の経年劣化等いろいろな問題が発生するかと思いますが、現状では特に問題なく不動産経営できているのではないかと考えております。
最後になりますが、一番苦労する点はやはり計画から実行へ移すという点ではないかと思います。
特に、最初は知識等がないため躊躇しがちなのかと思います。
自分で現地を調べどういったニーズがあるのか、どういった物件が魅力的なのか、そしてその町にどういった方々が住んでいらっしゃるのかを考え、業者さんとともにコミュニケーションをとり1つ1つ課題を解決していくことが大変ではありますが、上手くいく糸口なのかと思います。